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日銀のマイナス金利導入とはどういうこと?
日銀は「銀行の銀行」
日銀は銀行の銀行と言われています。日銀に一般人が預金することはできず、民間銀行が預金をしたり、借り入れをするのが日銀なのです。
日銀は預金準備率というものを設定しており、民間銀行は預金で顧客から預かったお金の一定割合を日銀の当座預金に預け入れなければならないルールがあるのです。
民間銀行は預金準備率以上に預金をすることも多く、投資先が少ないときには日銀を預金しておくのです。
マイナス金利
日銀の当座預金の預金金利を-0.1%にするということは、日銀に預けていると民間銀行のお金が減っていくことを意味します。
つまり、日銀側としては「お金をこちら(日銀)に預けずに他のところに投資しない!」というメッセージでもあるのです。
日銀のマイナス金利導入の思惑
日銀は、民間銀行の預金をマイナス金利によって抑制することで「企業への融資に回してもらいたい。」というのが思惑なのです。
- 日銀の当座預金にマイナス金利の導入
- 民間銀行は当座預金に預けることを敬遠する
- 当座預金にあった資金を他の投資先に振り分ける
- 企業融資も活発になる
- 企業の設備投資が活発になる
- 企業の業績が上がる
- 従業員給与が上がる
- 消費が活発化する
- 企業の業績が上がる
・・・
というサイクルになって、インフレ・物価上昇・景気向上・消費の活性化を引き起こしたいという思惑があるのです。
日銀のマイナス金利導入の住宅ローン金利への影響
影響その1「民間銀行は住宅ローンへ資金を振り分ける」
民間銀行は日銀の当座預金にあるお金を別の投資先に振り分ける必要性がでてきます。
当然、日銀の目論見通りに企業融資という選択肢もあるのですが、企業側が設備投資に対して積極的でないこともあり、リスクの高い企業融資に積極的になるとは思えないのです。
逆に保証会社を使えば貸し倒れリスクのない住宅ローンの方が有望な資金の振り分け先になるのです。住宅ローンは担保もあるので、銀行側のリスクは少ないからです。
しかし、住宅ローンの融資を増やすためには、顧客獲得を増やす必要があります。
顧客を増やすためには
- 住宅ローン審査を通りやすくする
- 住宅ローン金利を低金利にする
- 住宅ローンサービスを強化する
必要があるのです。
住宅ローンの顧客獲得競争が激化することが予想されるのです。
影響その2「国債金利が低下する」
当座預金の金利がマイナスになれば、その預金は日本国債に流れることになります。国債を買いたいという方が増えれば、当然、得られる金利はさらに下がることになります。買い手が多ければ低金利でも売買が成立するからです。
国債金利が低金利になれば、国債金利と連動して金利が決まる住宅ローン金利も低金利になるのです。
まとめ
日銀のマイナス金利の導入は
- 民間銀行は住宅ローンへ資金を振り分ける
- 国債金利が低下する
という影響を引き起こすので
住宅ローン金利が低金利になる
可能性が高いのです。
住宅ローンを検討している方は、住宅ローン金利の動向を注視しておくと良いでしょう。