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どの住宅ローンのウェブサイトにも書いてあるのは
「安定した収入がある方」です。
住宅ローン審査で重視されるのは「安定 > 高年収」なのです。その安定度を図る指標になるのが「勤続年数」です。ここでは住宅ローン審査と勤続年数の関係について解説します。
住宅ローン審査における勤続年数の重要度
国土交通省が合計:1305社の金融機関に対して行った住宅ローン審査のアンケートデータ(調査時期:平成27年3月)を見ると「勤続年数」に関しての回答は下記のようになっています。
重要度 | 審査項目 | 回答数 | 構成比 | 具体的な内容(複数回答) | 回答数(n=1305) | 割合 |
---|---|---|---|---|---|---|
6位 | 勤続年数 | 1251 | 95.9% | ①3年以上 | 376 | 28.2% |
②2年以上 | 120 | 9.0% | ||||
③1年以上 | 681 | 51.1% | ||||
④その他 | 156 | 11.7% |
- 勤続年数が1年以上あれば審査OKと回答した金融機関累計 : 51.1%
- 勤続年数が2年以上あれば審査OKと回答した金融機関累計 : 60.1%
- 勤続年数が3年以上あれば審査OKと回答した金融機関累計 : 88.3%
ということになります。
勤続年数は3年あれば9割の住宅ローン審査には通る
ということになります。
勤続年数が1年でも、5割の住宅ローン審査には通る
とも言い換えられるでしょう。
ただし、勤続年数が1年の場合は住宅ローン審査でのスコアリングシステムの点数が低くなってしまう可能性が高い為、他の属性評価などが高い必要が出てきます。
なぜ、住宅ローン審査における勤続年数が重視されるのか?
勤続年数が長いということは辞めて収入が途絶えるリスクが低いから
勤続年数が長ければ長いほど、「会社を退職する」「転職をする」リスクがあり、そのたびに住宅ローン返済が滞る、破綻する可能性が出てきてしまうからです。銀行は貸し倒れを回避するために審査をするので、勤続年数は貸し倒れリスクを判断する重要な指標となるのです。
勤続年数が長いほど、収入が増えていくのが日本社会だから
また、日本でも徐々に「終身雇用」「年功序列」という文化はなくなってきましたが、それでも勤続年数が長い方が会社のことがわかっているため、出世していくものです。どんなに能力が高くても、1年で転職を繰り返してしまったら、給料は上がりにくいのです。申込み時点で高収入でなくても、勤続年数が長くなれば将来年収は引き上がっている可能性が高いのです。
勤続年数が短い方の住宅ローン申込み方法とは?
勤続年数をごまかしてはいけない。ウソはばれる
勤続年数というのは社会保険証に書いてあります。また、源泉徴収票にも入社日と退職日がかかれてしまいます。勤続年数をウソをついても、どこかで銀行にはばれてしまうのです。ばれてしまえば、住宅ローン審査には通りませんし、万が一審査に通ってからばれたら最悪一括返済を求めらえます。
そもそも、勤続年数が1年でも半分の銀行は住宅ローン審査を通してくれるのですから、わざわざ虚偽の申告をしてリスクを増やす必要がないのです。
勤続年数は最低1年経過するまではつもり貯金をして待つ
勤続年数が1年経過するまでは、さすがに住宅ローン審査にはなかなか通りません。1年経過するまでは「頭金(自己資金)」を貯める期間と考えて、毎月ローン返済の予行演習として月8万円ぐらいをつもり貯金しておくと良いでしょう。この貯金もできないのであれば、ローン返済もできないからです。
勤続年数が1年経過したのであれば、複数の銀行に申込む
1年経過していれば50%の銀行では住宅ローン審査に通るはずです。1社審査に落ちたとしても、あきらめる必要はなく、2社、3社と申込みをしてみましょう。比較的低金利のネット銀行は審査が厳しい可能性も高いので、ネット銀行の住宅ローン審査が通らない場合には、メガバンク → 地銀 → 信金など少しずつランクを下げていくと良いでしょう。
ランクを下げた結果、「審査は通ったけれども、金利が高い」と感じるのであれば、勤続年数が2年、3年と貯まるのを待って、低金利のネット銀行の住宅ローンに再チャレンジすれば良いのです。
個人事業主や会社経営者の勤続年数はもっとシビア
サラリーマンの場合は、前述した通りで1年勤続年数があれば、50%の銀行で住宅ローン審査に通る可能性が出てきます。
しかし、個人事業主や会社経営者の場合は最低2年の勤続年数が必要です。
というのも、業績が安定せしない自営業や会社経営の場合は、最低2期分の業績を見てからしか住宅ローンの審査が判断できないからなのです。1年上手くいっただけでは信頼してもらえないのが自営業や会社経営なのです。
1年目の収入が何千万円あったとしても、2年経過していないとなかなか住宅ローン審査には通らないようです。どうしても住宅ローンを利用したい場合は、残高証明を見せるなど個別の交渉が必要に名r身明日。
まとめ
住宅ローン審査で勤続年数は安定性を図る重要な指標です。
ただし、最近は審査基準のハードルも低くなっており、1年の勤続年数があれば50%の銀行で住宅ローン審査には通る可能性が出てきます。
1年未満の方は頭金を貯める期間として、勤続年数が1年を超えるまで待ってから住宅ローン審査にチャレンジしましょう。