目次
- 「住民税を払っていない、滞納している」
- 「固定資産税を払っていない、滞納している」
- 「所得税を払っていない、滞納している」
という方も珍しいわけではありません。所得税はサラリーマンであれば源泉徴収されるため、払い忘れる方は個人事業主や会社経営者に限られますが、住民税などを払い忘れてしまった、払込票を失くした、という方も少なくないはずです。
しかし、注意しなければならないのは住宅ローン審査に税金の未納、税金の滞納は影響するということなのです。
住宅ローン審査と税金支払い状況は大きく影響する!
住宅ローンの申込み時の必要書類には「納税証明」の提出が必要になります。
実際には、サラリーマンの場合には源泉徴収されるので税金未納の可能性は低く「納税証明」の提出の必要性はありませんが、個人事業主や法人経営者は「納税証明」の提出を求められます。サラリーマンでも、住民税の納税証明は提出の必要があります。
「納税証明」の提出は、税金の支払い状態を調べる目的ではなく、収入証明としての意味合いが強いのですが、それでも税金支払いの状況もチェックされているのです。
なぜ、税金支払いの状況を銀行はチェックするのか?
税金を滞納すると税金の支払いが返済よりも優先されてしまう
からです。
税務署の取り立てが一番優先度が高い制度になっているのです。税金の滞納が続けば住宅ローンの残高が残っていても、税金未納分が第一順位となり、競売で強制的に売却されて税金未納分から回収されてしまうのです。
つまり、住宅を担保にお金を貸しているはずの銀行が、住宅を競売にかけても、優先的に住宅ローンでの残債の回収ができないことになってしまうのです。
税金を滞納している場合には、銀行側の貸し倒れリスクが高まってしまうのです。
結果として、税金未納、税金滞納が金融機関側に知られた場合は住宅ローン審査で落ちる可能性が高い
ということになるのです。
税金未納、税金滞納が金融機関側に知られないケースもあるの?
基本的にはありません。
他社のカードローンやクレジットカードの利用状況は、個人信用情報に記載されています。そのため、住宅ローンの審査担当者は必ず個人信用情報を照会するのですが、個人信用情報に税金の支払い状況は載っていないのです。
そのため、税金の支払い情報は必要書類の提出でチェックするのです。
例えば、SBIネット銀行の住宅ローンの場合
給与所得のみの方
- 源泉徴収票+住民税課税決定通知書 → 所得税と住民税の納付チェック
給与所得+他の収入がある方
- 確定申告書+住民税課税決定通知書 → 所得税と住民税の納付チェック
給与所得に加えて不動産所得、事業所得がある方
- 確定申告書+納税証明書 → 所得税と住民税と法人税・不動産取得税・固定資産税の納付チェック
会社役員で確定申告している方
- 確定申告書+会社決算書+納税証明書+住民税課税決定通知書 → 所得税と住民税と法人税の納付チェック
とほぼ万全の態勢で税金の支払い状況をチェックします。それだけ住宅ローン審査で税金未納、税金滞納は大きなマイナスになるということなのです。
国民健康保険料の滞納もばれる
国民健康保険料の未納状態が続いてしまうと、保険証が有効期限が1年未満になる「短期保険証」に変えられてしまいます。
住宅ローン審査では保険証の原本の提出が必要なので「短期保険証」であることがわかれば、国民健康保険料を未納・未払いの状態だと銀行にばれてしまうのです。
国民健康保険料の未納分を納付すれば「短期保険証」を通常の保険証に戻すことができます。
税金未納、税金滞納、国民健康保険料の未納は信用面でもマイナス
税金未納、税金滞納は担保である物件売却時に優先的に取り立てられてしまうため、住宅ローン審査に落ちてしまうというのが基本ですが、それ以前に
「税金の支払いもできないのであれば、住宅ローンの返済も同じように遅延したり、未払いになるのでは?」
と考えられてしまうのです。税金の支払いを遅延してしまう方は、住宅ローン返済でも遅延する可能性が高いと考えられてしまうのです。
まとめ
住宅ローン審査では、税金未納、税金滞納をしていることが銀行側にばれてしまえば、ほとんどのケースで審査には通らないことになってしまいます。
税金、国民健康保険を滞納している方は、住宅ローンに申込む前に税金の未納状態、国民健康保険の未納状態を解消してから、申込む必要があります。