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保証料は一括前払い型と金利上乗せ型はどっちがお得?徹底比較

住宅ローンをメガバンクや都市銀行、地方銀行で組む場合には、保証料というものが発生します。ネット銀行の住宅ローンは保証料は0円です。

保証料が発生する場合には「一括前払い型」と「金利上乗せ型」の2種類の支払い方法があります。ここでは「一括前払い型」と「金利上乗せ型」のどちらを選ぶべきなのか?メリットデメリットから解説します。

保証料とは

メガバンクや都市銀行、地方銀行の場合、保証会社を利用して住宅ローンサービスを提供するケースが多いのです。保証会社というのは、万が一住宅ローンの利用者が返済が滞ってしまった場合に、銀行に保証会社が残債(残りの住宅ローン残高)を支払う契約をする会社のことを言います。これを代位弁済と言います。

貸し倒れがあった場合に、保証会社が代わりに銀行に残りの住宅ローン残高分、お金を支払うことになるので、貸し倒れリスクは保証会社がとることになります。

この見返りとして、保証会社は銀行から保証料を受け取る形でビジネスをしているのです。この保証料を銀行は顧客へ請求するため保証料というものが住宅ローンには必要になってくるのです。

ネット銀行の場合は、保証会社を使わずに住宅ローンサービスを提供しているため、保証料が0円なのです。

※これはすべての銀行に当てはまるものではありません。保証会社を使わないメガバンクや都市銀行、地方銀行もありますが、これらの銀行でも保証料は慣例的に発生する形をとっています。

「一括前払い型」と「金利上乗せ型」の解説

「一括前払い型」とは

保証料を住宅ローン契約時に一括で支払う支払方法のこと。

「金利上乗せ型」とは

金利に保証料分の金利を上乗せして、支払う支払方法のこと。相場では金利+0.2%という形が多く、毎月保証料を少しずつ支払う計算となります。

「一括前払い型」と「金利上乗せ型」の負担額をメガバンク3社で試算

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

みずほ銀行

「一括前払い型」

1000万円あたりの費用

返済方式 5 年 10 年 15 年 20 年 25 年 30 年 35 年
元利均等 返済 45,800 円
~ 160,290 円
85,440 円
~ 299,090 円
119,820 円
~ 419,450 円
148,340 円
~ 519,280 円
172,540 円
~ 604,060 円
191,370 円
~ 669,820 円
206,110 円
~ 721,470 円
元金均等 返済 43,060 円
~ 150,640 円
76,060 円
~ 266,330 円
102,100 円
~ 357,370 円
122,770 円
~ 429,670 円
139,300 円
~ 487,630 円
152,750 円
~ 534,600 円
163,720 円
~ 572,930 円

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

618,330円~2,164,410円

「金利上乗せ型」

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

保証料なし(金利1.0%)の総返済額:35,567,804円
保証料あり(金利1.2%)の総返済額:36,754,301円

保証料分の費用負担:1,186,497円

三井住友銀行

「一括前払い型」

100万円あたりの費用

ご融資期間 15年 25年 35年
元利均等返済 11,982円~47,918円 17,254円~69,018円 20,620円~82,437円
元金均等返済 10,195円~40,793円 13,908円~55,662円 16,329円~65,370円

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

618,600円~2,473,110円

「金利上乗せ型」

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

保証料なし(金利1.0%)の総返済額:35,567,804円
保証料あり(金利1.2%)の総返済額:36,754,301円

保証料分の費用負担:1,186,497円

三菱UFJ銀行

「一括前払い型」

1000万円あたりの費用

191,370円~765,480円

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

574,110円~2,296,440円

「金利上乗せ型」

3000万円、35年借入、金利1.0%、元利均等返済の場合

保証料なし(金利1.0%)の総返済額:35,567,804円
保証料あり(金利1.2%)の総返済額:36,754,301円

保証料分の費用負担:1,186,497円

まとめると

「一括前払い型」

「金利上乗せ型」

という結果になりました。

これだけ見ると・・「~」と幅があるので、「どっちがお得なのか?わからない。」というのがほとんどの方の感想ではないでしょうか。

その通りなのです。

「一括前払い型」に幅があるのは、「審査によって必要な保証料は変わります。」ということを意味しているのです。

銀行の審査評価が高い方 → 「一括前払い型」の方が安くなる可能性が高い
銀行の審査評価が低い方 → 「金利上乗せ型」の方が安くなる可能性が高い

ということになるのです。銀行の審査評価は聞いても教えてはくれないものなので、住宅ローン審査の評価を見て、自分で想像するしかないのです。

住宅ローン審査基準をデータから徹底解明!基準別の審査対策も解説

おすすめは「金利上乗せ型」

保証料の支払い方式では前述した通りで、審査によってどちらがお得になるのか?が変わってくるのですが、それでも当サイトでは「金利上乗せ型」をおすすめします。

理由その1「審査評価はわからないもの」

審査評価はわからないため、「618,330円~2,164,410円」という幅がある場合には、一番安い金額になるかも知れませんし、一番高い金額になるかも知れません。

住宅ローンの返済計画を立てるに当たって、不確定条件で計画を立てるのはリスクが大きいのです。仮に一番高い金額になってしまえば、「金利上乗せ型」の約2倍もの費用負担になってしまうのです。

安全策を取るのであれば、「金利上乗せ型」の方が無難ということになります。

理由その2「一括前払い型」は借り換え時に損をする

「一括前払い型」で支払った保証料というのは、他の銀行に借り換えをしようとしたときに思った金額は戻ってこないのです。

30年借り入れで、10年目に借り換えをしたのであれば、普通に考えれば3分の1の期間しか経過していないので、3分の2の保証料が戻ってくると思ってしまいますが、実際にはほぼ戻ってきません。

銀行独自の計算方法で保証料は

使ってしまうような計算になるのです。

「金利上乗せ型」の場合は経過した期間分しか保証料負担が増えていないので、借り換えをすることになっても、損をしないで済むのです。

住宅ローンの参入企業が増え、金利競争が活発化している現在では、今後、どのような有利な住宅ローンが出てくるとも限りませんので、今後の借り換え時に損をする「一括前払い型」はおすすめできないのです。

まとめ

保証料が発生する住宅ローンを比較検討する場合には

ということを理解する必要があります。

ただし

という点を踏まえると「金利上乗せ型」の方がおすすめなのです。

当然、保証料が発生しないネット銀行の住宅ローンの方が諸費用負担が軽くなることは言うまでもありません。