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住宅ローンを比較する上で、大きな違いが出てくるのは銀行の種類による違いです。不動産会社からすすめられるのはメガバンクや地方銀行がほとんどですが、インターネット上で低金利とされているのはネット銀行なのです。
ほとんどの方はこの違いを知らずに住宅ローンを決めてしまいます。実はネット銀行とメガバンクには大きな違いがあることを知らなければならないのです。
その1.経営にかかるコストが違う=金利が違う
メガバンク(大手都市銀行)が銀行の経営に必要なコストというのは
- 店舗の家賃
- 店舗の光熱費
- ATMの家賃
- ATMの光熱費
- ATMの費用
- 店舗にいる人員の人件費
- 店舗にあるパンフレットの印刷費・デザイン費
- お知らせなどのハガキの郵送費
- ・・・
と上記だけではありませんが、銀行経営には様々なコストがかかります。
しかし、ネット銀行(ネットバンク)の場合
前述したコストはほとんど発生しません!
家賃も本社だけの家賃ですし、人件費も本社にいる社員の人件費だけなのです。
ATMも、自社独自のものは必要ありません。
※例外としてイオン銀行ATMなど自社グループの店舗内にのみ設置するものもあります。
郵送物もなければ、店舗に置くパンフレットもないのです。
すべてインターネットで完結できるから、ネット銀行(ネットバンク)と呼ばれるのです。
一見、店舗がある、営業マンがいるメガバンクの方が便利なように感じてしまいますが
経営に必要なコストが大きければ、それは利用者の負担となってしまうのです。住宅ローンの場合は金利(=利息収入)に影響があるのです。
つまり、
経営コストが大きいメガバンク → 金利を高くしないと利益が出ない
経営コストが少ないネット銀行 → 金利が低くても利益が出る
状況になるのです。
これがネット銀行とメガバンクの違いを比較する上でいちばん大きなポイントと言っていいでしょう。
その2.諸費用が違う
メガバンクの場合
- 保証料:金利に0.2%上乗せ
- 事務手数料:30,000円(税別)
ネット銀行の場合
- 保証料:0円
- 事務手数料:借入額の2.0%(税別)
となっています。ここに住宅ローンを比較する上で重要な落とし穴が隠されているのです。
メガバンクは保証料負担が大きく、ネット銀行は事務手数料負担が大きいのですが、保証料は金利に上乗せという費用形態であるため、単純に比較ができないのです。
例:3000万円 35年の借入 金利1.0%の場合
メガバンク
- 保証料:金利0.2%上乗せ = 1,184,489円
- 事務手数料:32,400円(税込)
- 合計:1,216,889円
ネット銀行
- 保証料:0円
- 事務手数料:648,000円(税込)
- 合計:648,000円
ネット銀行の方が568,889円も安い
という結果になるのです。住宅ローン利用者にわかりにくくなっているだけで、諸費用を見ても経営コストが安くなるネット銀行の住宅ローンの方が負担額少なく済むのです。
その3.信頼性の違いはどうなの?
「そうはいっても、信頼できるメガバンクの方が安心して借りられるんじゃないの?」
という方も多いのですが「信頼できる」というが何を意味するのか?を考えなければなりません。
借入の際に店舗に行って相談できるメガバンク
借入の際に店舗に行って相談できるという点ではメガバンクの方が「信頼できる」「安心できる」というのは間違えありません。担当者が丁寧に接客してくれるからです。ネット銀行の場合は、電話をすれば丁寧に回答はしてくれるものの担当者がいない、顔が見えない不安というのは残ってしまうのです。
ネット銀行は倒産のリスクもあるから怖いは大きな間違え
ネット銀行だと倒産してしまうんじゃないか?という倒産のリスクが怖いという方も少なくありません。しかし、住宅ローンは預金とは違って「お金を借りる」サービスです。極端な話を言えば、お金を借りた銀行が倒産してしまっても、住宅ローン利用者にデメリットはほとんどないのです。お金を借りた銀行が倒産したとしても住宅ローンがチャラになるわけではありません。他の銀行へ債権が移るだけなのですが、当然金利は維持されそのままの借入が適用されるはずです。住宅ローンを比較する上では倒産のリスクは考える必要がないのです。
まとめ
一概には言えませんが
ネット銀行の方がメガバンクと比較して、経営にかかるコストが大幅に低くなります。
その結果
- 金利はネット銀行の方が低金利にできる
- 諸費用もネット銀行の方が安い設定にできる
- 付加価値サービスも強化しやすい
というメリットがネット銀行の住宅ローンにはあるのです。
一方、メガバンクの場合にはいつも預金の引き出しなどに行っているお近くの店舗で専任担当者がついて住宅ローンのことを相談でき、安心して住宅ローンを利用できるメリットがあります。
数万円の差であれば「店舗で相談できる安心」というのを重視するのも一つの選び方と言えますが、メガバンクを選ぶことで住宅ローンの返済負担が数十万円、数百万円も増加することは珍しくありません。
編集部としては、メガバンクよりも返済負担を大きく下げられるネット銀行を選ぶことをおすすめします。