住宅ローン比較コンシェル

住宅ローン金利タイプを決める。メリットデメリット比較

住宅ローン比較の第一歩は金利タイプを決めることです。これをしないことには住宅ローン選びははじまりません。

住宅ローン金利タイプとは?

住宅ローンというのは、銀行からお金を借りて住宅を購入し、毎年借りた住宅ローンの金利に応じて利息と元本の返済を続けていって、30年ほど時間をかけて少しずつ返済していくサービスです。

金利が低いか?高いか?によって返済額が大きく変わってくるため、住宅ローンを比較検討する上で重要なのが「金利」なのですが

「金利」の適用のされ方に大きな違いがあるのです。これが住宅ローンの金利タイプと呼ばれるものです。

住宅ローンの金利タイプは、今後の返済時の適用金利を決める重要なものなので、後悔しない住宅ローン選びのためには深い理解が必要になります。

住宅ローン金利タイプは3種類

1.「変動金利」

一番メジャーな金利タイプが「変動金利」です。

「変動金利」は文字通り、金利が住宅ローンを借りている最中に変動する金利タイプで、借入時とその後で金利が変わってくるのです。

「何に連動して金利が変動するの?」

変動金利は短期プライムレートによって変動します。

短期プライムレートというのは、銀行が企業へ1年未満の融資を行う時の最優遇貸出金利のことです。

短期プライムレートは政策金利(公定歩合)に変動します。

政策金利(公定歩合)というのは日銀が民間銀行へ融資を行う時の金利のことです。

日銀が民間銀行へ融資する金利は景気に変動します。

景気が良くなれば金利は高くなりますし、景気が悪い不景気になると金利は低くなります。

伝言ゲームのようですが

  • 景気が良くなる → 変動金利は上昇する
  • 景気が悪くなる → 変動金利は下降する

だけを理解しておけば良いのです。

実際に過去の公定歩合と変動金利の推移を見てみましょう。バブル時代の好景気は金利が4%~7%という金利になっていて、不景気がそれから続いて以降は1%以下になっていることがわかるかと思います。

直近5年間の金利推移

1985年1月以降の金利推移

変動金利のメリット

変動金利のデメリット

変動金利がおすすめの方

2.固定金利(全期間固定金利)

次にわかりやすいのは固定金利の「全期間固定金利」です。

変動金利が金利が変動するのに対して、全期間固定金利は文字通り金利が完済までずーっと固定っされて同じ金利が適用されることを意味します。

変動金利は契機が良くなれば金利が上昇してしまうリスクがあるのですが、全期間固定金利にはそのリスクがありません。その代わりに不景気の今は変動金利よりも、初期設定の金利が高いデメリットがあるのです。

固定金利(全期間固定金利)のメリット

固定金利(全期間固定金利)のデメリット

固定金利(全期間固定金利)がおすすめの方

3.固定金利(当初固定金利・一定期間固定金利)

変動金利と固定金利の間を取っているのが「当初固定金利・一定期間固定金利」です。

はじめの数年間は固定金利で金利が一定のまま、固定金利の期間が終わると自動的に変動金利に切り替わる、これが当初固定金利・一定期間固定金利です。当初期間終了後は変動金利ではなく、他の金利タイプを選ぶことも可能です。

はじめの数年間(※プランによって固定期間は異なる)は金利が一定なので、返済額も同じになります。つまり、住宅ローンを借りて数年間は返済額の上昇リスクを回避できることになるのです。

結果、はじめは子育て費用や教育費用などで支出が大きくなることが予測される方に向いている金利タイプです。

固定金利よりも、初期設定の金利は低くなっています。

固定金利(当初固定金利・一定期間固定金利)のメリット

固定金利(当初固定金利・一定期間固定金利)のデメリット

固定金利(当初固定金利・一定期間固定金利)がおすすめの方

住宅ローン金利タイプのメリットデメリット比較

金利タイプ変動金利当初固定金利全期間固定金利
金利タイプの解説変動金利は、景気動向に応じて適用される金利が半年に1回のペースで見直される金利タイプのことを言います。変動金利は短期プライムレートというものに連動し、不景気の時は金利が低く、好景気になると金利が高く設定されます。当初固定金利は、はじめの数年間(2年~15年)は固定金利で一定の金利が設定される金利タイプです。数年間の当初期間が終了すると、変動金利に自動的に変わります。当初固定期間は景気が良くなっても、悪くなっても、金利の変動はありません。ただし、当初期間終了後は金利が高くなるのが一般的です。全期間固定金利は、借入から完済までずーっと同じ金利が設定される金利タイプのことです。変動金利のような金利上昇のリスクがない代わりに設定されている金利が変動金利よりもはじめから高くなっています。
メリット・はじめに設定されている金利が低い
・景気が悪いままであれば返済総額は一番安くなる金利タイプ
・当初期間の金利は低金利設定
・借入直後の間は金利が低く、返済額が少ないので子育てや教育費などが必要な場合に有効な金利タイプ
・景気が良くなっても金利は上がらない借入時のまま
・返済額が景気に左右されないため返済計画が立てやすい
デメリット・景気が良くなると金利が上昇し返済額が増えてしまう
・返済額が景気に左右されるため返済計画が立てにくい
・当初期間終了後の金利は高くなる
・当初期間終了後は金利上昇リスクが発生する
・はじめに設定されている金利が高い
・景気が悪いままであれば返済総額が一番高くなる金利タイプ
おすすめの方・景気が良くならないと考える方
・返済に余裕がある方
・短期間での完済を検討している方
・繰り上げ返済を活用する予定の方
・ネット銀行の住宅ローンを希望する方
・借入直後の数年間に支出が大きくなる方
・変動金利よりも金利上昇リスクを抑えたい方
・全期間固定金利より金利の低さを重視する方
・ネット銀行の住宅ローンを希望する方
・景気が良くなると考える方
・返済に余裕がない方
・長期間での完済を検討している方
・返済計画をきちんと立てたい方
・フラット35を希望する方
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まとめ

住宅ローンの金利タイプはメリットデメリットを正確に把握したうえで決定しましょう。
ある程度希望の金利タイプを決めてからでないと住宅ローンの比較検討と言うのはできないのです。