目次
住宅ローン借り換えのメリット
1.総返済額(総利息)が減る
金利が低い住宅ローンに借り換えることが前提ですが、現在借入中の住宅ローンよりも低金利の住宅ローンに借り換える場合、総返済額(総利息)が減ることになります。
例:残りの返済期間20年、残債額2000万円
金利 1.5% → 金利 0.5% へ借り換え
総返済額
現在まま : 23,162,045円
借り換え : 21,020,706円総返済額(総利息)の差額 -2,141,339円
となります。金利が1.0%低金利の住宅ローンに借り換えるだけで、総返済額は200万円以上も安くなるのです。
2.毎月の返済負担が軽くなる
返済期間が同じで総返済額が安くなる場合は、当然のように毎月の返済額も安くなることになります。
例:残りの返済期間20年、残債額2000万円
金利 1.5% → 金利 0.5% へ借り換え
現在まま : 96,509円
借り換え : 87,586円毎月返済額の差額 -8,923円
毎月96,509円の返済から、毎月87,586円の返済になるので、約9,000円ほどの毎月の返済負担が軽くなるのです。これも大きな借り換えメリットと言えるでしょう。
3.付加価値サービスがある住宅ローンへ借り換えられる
新規借り入れをした数年前の住宅ローンよりも、住宅ローン業界の競争は激化しています。
そのため、金利以外のサービス面でも強化している銀行が増えてきているのです。
例(2016年3月現在)
イオンでの買い物がいつでも5%OFF → イオン銀行住宅ローン
疾病保障無料付帯 → 住信SBIネット銀行住宅ローン
介護保障無料付帯 → SBI新生銀行住宅ローン
家事代行・病児ケア → SBI新生銀行住宅ローン
がん保険50%無料付帯 → auじぶん銀行住宅ローン
・・・
などです。
とくに新規借り入れ時よりも借り換え時の方が年齢は当然高くなっています。今後の病気リスク、介護リスクなどを考えると無料で保険が強化される住宅ローンに借り換えると、リスク軽減のメリットが得られるのです。
住宅ローン借り換えのデメリット、リスク
1.諸費用が発生する
住宅ローンの借り換えは「借り換え先の銀行に新しく住宅ローンの契約をして、借り換え中の銀行に一括返済をすることで、債務を移すこと」を意味します。
借り換え先に銀行とは、新規で契約を結ぶことになるので、新規借り入れ時と同じように諸費用が発生するのです。
- 事務手数料
- 保証料
- 印紙代
- 登記費用(登記移転費用)
- 司法書士報酬
など
です。
この諸費用があるため、「諸費用 < 金利低下による総返済額の軽減額」でないと住宅ローン借り換えをする必要性がないのです。
注意:一括前払い型の保証料は思ったよりも戻ってこない
住宅ローンの借り入れ時にメガバンクや地方銀行など選ぶと「保証料」が発生します。保証料は払い方が2種類あって、一括前払いをする方法と金利に上乗せする方法があります。一括前払い型の方がお得なのですが、借り換え時に一括前払いをした保証料というのはほとんど返ってこないのです。5年を経過すると返還される一括前払い型の保証料はゼロに近い数字になってしまいます。借り換えで一括前払い型の保証料の返還を見込んではいけないのです。
2.借り換えは手間がかかる
住宅ローンの借り換えは、前述した通りで新規借り入れ時と同じ手順を踏むことになります。
- 書類の準備
- 書類の記入
- 郵送などの手配
- 支払いなどの手配
- 不動産社とのやりとり
・・・
とやるべき作業がやはり多いのです。借り換えをする方は新規借り入れを経験している方なので、1回目よりはスムーズにできるかと思いますが、それなりに面倒なことはデメリットと言えます。
手間や時間のロスも、見込んだうえで借り換えを実行するか決める必要があります。
3.固定金利から変動金利への借り換えは金利上昇リスクを内在してしまう!
- 変動金利 → 変動金利
- 固定金利 → 固定金利
の借り換えであれば、同じ条件なので気にする必要はありませんが
- 固定金利 → 変動金利
の場合は、金利は大幅に低金利になるものの、金利が今後上昇してしまうリスクが発生してしまうことに注意する必要があるのです。
せっかく、金利上昇を回避するために金利が高い全期間固定金利にしたのに、借り換えメリットにつられて金利が抜群に低い変動金利に借り換えるのでは、意味がないのです。
「固定金利 → 変動金利」の借り換えは慎重に比較検討する必要があります。
まとめ
住宅ローン借り換えのメリット
- 総返済額(総利息)の軽減
- 毎月返済額の軽減
- 借り換え先の住宅ローンの付加価値サービスの享受
住宅ローン借り換えのデメリット
- 諸費用の発生
- 手間の発生(時間ロス)
- 固定金利から変動金利への借り換えで金利上昇リスク発生
です。メリットデメリットを比較したうえで、住宅ローン借り換えを実行する必要があります。