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住宅ローン選びではこんなことが起こります。
「あれっ、ウェブサイトでは変動金利0.9%だったと思ったのですが、結果1.0%になっているけど・・・なんで?」
実は、メガバンクや地方銀行の住宅ローン金利というのは、審査結果によって「幅」があるのです。
住宅ローンの金利の「幅」って何?
例えば
2015年5月時点の三井住友銀行の変動金利の金利はどうなっているか?というと
変動金利型:年0.775%~年0.975%
※本金利プラン適用による金利引き下げ幅は、お申込内容や審査結果等によって決定いたしますので、ご留意ください。
と書いてあります。
つまり、申込み内容や住宅ローン審査によっては、0.2%も金利が変わってくるということなのです。
「年0.775%」だけを見て、三井住友銀行の住宅ローンに決めたとしても、審査をしてみたら0.2%も高い「年0.975%」になってしまうこともあり得るのです。
申込み内容というのは、自己資金(頭金)の割合です。
- 自己資金(頭金)の割合が多い → 下限の方の金利
- 自己資金(頭金)の割合が少ない → 上限の方の金利
- 審査の評価が高い → 下限の方の金利
- 審査の評価が低い → 上限の方の金利
ということなのです。
メガバンクの場合、住宅ローンを比較する時点では、適用金利がこの「幅」のどこになるのか?わかる方法はないため、上限金利で見ておくことが必要です。
メガバンク以外にも、地方銀行ではこのように金利に幅が設けられているケースが多くなっています。
ネット銀行には、住宅ローン金利の「幅」はない
例えば
2015年5月時点のソニー銀行の「変動セレクト住宅ローン」変動金利の金利は
変動金利:0.539%
と「~」がありません。
ネット銀行の場合は、審査の結果が良くても悪くても、審査に通りさえすれば表示されている金利が適用されるのです。
- 審査が通る → 表示金利が適用
- 審査が通らない → 住宅ローンの利用ができない
とシンプルな2択なのです。
金利が一つで明確であるため、ネット銀行の住宅ローンが比較しやすいのです。後から適用金利が高くなって後悔することもなく安心できるのです。
住宅ローン金利に「幅」があることにメリットはないの?
「メガバンクや地方銀行の住宅ローンの金利は、はじめからネット銀行よりも高く設定されているのに、さらに幅があって比較しにくいなら全然ダメじゃん。」
と思ってしまう方も多いですが、「幅」があることにメリットはないのでしょうか?
強いてあげるとすれば
住宅ローン審査が通りやすいことです。
金利と住宅ローン審査の関係というのは
- 金利が高い → 住宅ローン審査は通りやすい
- 金利が低い → 住宅ローン審査は厳しい
という関係にあります。
つまり、メガバンクや地方銀行のように住宅ローンの金利が高く、さらに「幅」が用意されている場合には、低金利でひとつの金利で固定されているネット銀行と比較して審査に通りやすいと言えるのです。
ただし、この場合には高い方の金利になってしまう可能性があることを理解して申込む必要があります。
まとめ
住宅ローンの金利には「幅がある金利設定」と「一つの金利で固定されている金利設定」がある
- メガバンク → 金利に幅があるものが多い
- 地方銀行 → 金利に幅があるものが多い
- ネット銀行 → 金利に幅はない。一つの金利で固定
「幅がある金利設定」のデメリット
- 適用される金利が何%になるのか?審査が終わるまではわからない
- 高い方の金利が設定される可能性がある
- 金利が決まっていないから比較がしにくい
「幅がある金利設定」のメリット
- 「一つの金利で固定されている金利設定」よりも住宅ローン審査が通りやすい
「幅がある金利設定」にもメリットデメリットがありますが、申込むときにこれを理解していないと「後々設定されている金利とはじめに比較検討していたときの金利が違う」ということになりかねないので、はじめからメリットデメリットを把握したうえで比較する必要があります。
「幅がある金利」を比較するときは上限の高い方の金利で比較すると良いでしょう。