graphline128_128「住宅ローンによる破産は16%」というニュース記事を拝見して・・・そんな馬鹿な割合のはずないと思い、色々なデータを調べて住宅ローンが払えずに破産をする人の割合を調べてみました。そもそも、貸した人の16%も破産していたら、銀行がそんなローン商品を提供するはずがないのです。カードローンですら、貸し倒れ率は1.0%~2.0%なのですから・・・。

住宅ローンによる破産率16.0%というのは破産者の中での割合

日本弁護士連合会:消費者問題対策委員会「2014年破産事件及び個人再生事件記録調査」という破産者のデータを見ると

2013年6月1日~11月30日までに申し立てがあった破産記録から無作為に抽出した1240件を有効データとした調査ということになっています。

項目回答数回答割合
生活苦・低所得74760.2%
病気・医療費25720.7%
失業・転職24619.8%
給料の減少16713.5%
事業資金26521.4%
負債の返済(保証以外)21317.2%
保証債務27822.4%
第三者の債務の肩代わり594.8%
名義貸し262.1%
生活用品の購入13911.2%
教育資金977.8%
冠婚葬祭201.6%
住宅購入19916.1%
ギャンブル483.9%
浪費・遊興費746.0%
投資(株式、会員権、不動産等)151.2%
クレジットカードによる購入826.6%
その他16713.5%
合計(有効回答件数)30991,240

この結果が199人:16.1%となっているのです。

16.1%というのは、住宅ローンを借りた人の16.1%が破産しているのではなく、破産した人の中で住宅ローンが原因とアンケートで回答した人の割合が16.1%なのです。

「住宅ローンによる破産は16%」と書くから誤解を招くと言っていいでしょう。

では、実際に住宅ローンを借りた人の中で破産する人の割合はどのくらいなのでしょうか?

上記は無作為に抽出した1240名だったため、実際の自己破産数を調べる必要があります。

司法統計によると

平成26年(2014年)の自己破産者数は65,189人です。

この中で16.1%が住宅ローンが原因で破産するとしたら・・・

65,189人 × 16.1% = 10495人

です。

1年で1万人も住宅ローンが原因で自己破産をしているということになります。1万人と聞くと結構な数だと感じてしまいますが、住宅ローンを利用する人の割合から見るとどうなるのでしょうか?

住宅ローン破産率は?

国土交通省 住宅局 「平成26年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書 」によると

915,594件 (※平成25年度末時点)

金融機関 件数(件) 金額
都銀・信託銀行他 272,953件 55,042億円
地銀 266,157件 57,048億円
第二地銀 70,181件 14,617億円
信金 97,288件 17,353億円
信組 13,824件 2,161億円
労金 69,956件 12,695億円
農協 53,939件 9,805億円
生保 1,035件 128億円
損保 3,757件 384億円
モーゲージバンク等 66,504件 14,349億円
合計 915,594件 183,581億円

となっています。調査時期は前後してしまうのですが、大体毎年同じぐらいの住宅ローンの申込件数が予測されるので平成25年度末で計算します。

住宅ローン破産の割合 = 10495人 / 915,594件 = 1.1463%

ということになります。

当然、住宅ローン破産をした人の借入時期はバラバラなので、上記の計算が正確かというとそうではありませんが、推定という意味では真っ当な数字がでていると思われます。

銀行も、保証会社も、貸し倒れ率は1.0%ぐらいでないとローン商売が成り立たないからです。

住宅ローンによる破産率16.0%はまちがえ
住宅ローンによる破産率1.1%というのが正しい

ということになります。

今一度破産リスクに対する対策を考えよう!

「1%しか破産しないなら自分も大丈夫だろう。」

と考えるのではなく

「毎年1万人も住宅ローンの破産者は出ているのだ。自分が破産しない為にどうするか?借りる前に考えよう。」

と考えるべきです。

破産しない為に取るべき住宅ローン選び・住宅ローン返済のポイントとは?

返済負担率を30%以下に抑える

返済負担率というのは、収入に対するローン返済の割合です。これが高くなるとローン返済の負担が高いことを意味します。

住宅ローン審査では、返済負担率は35%以下、40%以下でも審査は通る可能性が出てくるのですが、それはかなり危険水準と考える必要があるのです。

30%を超えてしまうようであれば

  • 住宅ローンの金利が低い住宅ローンを探す = 毎月のローン返済額を下げる
  • 借入期間を長めにとる = 毎月のローン返済額を下げる
  • 専業主婦の奥さんがいれば働いてもらって収入を引き上げる = 収入を増やす
  • 住宅購入予算を引き下げる = 借入額を下げる
  • 自己資金(頭金)を増やす = 借入額を下げる
  • 親からの援助(贈与)で自己資金(頭金)を増やす = 借入額を下げる

などの対策をして、返済負担率を引き下げることを検討をする必要があります。

繰り上げ返済で金利上昇リスクを抑える

住宅ローンで破産する方は、計画的な返済ができていないことが想定されます。

どんな人でも、収入が良いときもあれば、支出が増えるときもあるのです。余裕があるときに無駄に豪遊するのではなく、住宅ローンの繰り上げ返済を繰り返しておけば、いざ収入が減ったとしても、毎月のローン返済は軽減されているので、対応できる余裕が生まれてくるのです。

おすすめの住宅ローン

繰り上げ返済で期間短縮しておけば、万が一のときに元本の返済を短縮期間分停止できる

新生銀行住宅ローン

かつかつならフラット35という選択肢も

それでも返済負担率が高止まりしてしまうようなら、金利が上昇するリスクがある変動金利よりも、金利変動がなく、ずっと同じ返済額が完済まで続く、フラット35をおすすめします。

おすすめの住宅ローン

事務手数料が安くて、業界最低金利のフラット35

楽天銀行フラット35

疾病保障、がん保障、無料付帯の住宅ローンでリスクヘッジをする

さきほどの破産の理由は複数回答可ですが、その中には住宅購入以外に

病気・医療費:20.7%

というのがあるのです。住宅購入:16.1%よりも大きい数字です。病気・医療費の支出増加というのが大きなリスクを持っていることがわかるかと思います。

はじめから、病気になった場合に住宅ローンの返済が免除される住宅ローンを選んでいれば、これらのリスクはある程度回避ができるのです。

注意が必要なのは、どの住宅ローンでも金利に+0.2%~0.3%すれば疾病保障などをつけることが可能ですが、これは意味がありません。総返済額で200万円~300万円の負担増になってしまうので結局破産リスクを引き上げてしまうからです。

選ぶのであれば、疾病保障、がん保障が無料で付帯されている住宅ローンです。

おすすめの住宅ローン

疾病保障無料付帯

住信SBIネット銀行住宅ローン

がん保障無料付帯

じぶん銀行住宅ローン

まとめ

住宅ローン破産の割合を厳粛に受け止めて、それを住宅ローン選びに生かすことを考えましょう。