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「住宅ローンに何社申込んでも通らない!」こんなあなたはブラックリストに入っているのかもしれません。ここでは住宅ローン審査でのブラックリストについて解説します。
そもそも、住宅ローン審査がある理由とは?
住宅ローンに限らずお金を貸すローンサービスでは、必ずと言っていいほど審査という手順が必要になります。
金融機関としては、何を恐れているか?というと「お金を貸した相手が返済をしてくれないこと」です。
お金を返してくれない状況 = 貸し倒れ
になってしまえば貸したお金がそのまま損失になってしまうからです。
仮に3000万円住宅ローンで貸したら銀行には300万円の利益が出るとしても、1回貸し倒れが起きれば、10人分の利益が吹っ飛んでしまうのです。
住宅ローンの審査というのは、「お金を返してくれない状況 = 貸し倒れ」になる可能性の高い人をふるいにかけるために行うものなのです。
住宅ローン審査のブラックリストとは?
ブラックリストは「黒い名簿(リスト)があって、そこに名前が記載されると一生住宅ローンは借りられない。」というイメージを持つ方も多いと思いますが、実際にこのようなリストがあるわけではありません。
ローンやキャッシングなどサービスを利用した方の利用状況を金融機関同士で共有している「個人信用情報」というものがあります。「個人信用情報」は住宅ローン審査の際に必ず金融機関が保証会社の審査担当者が照会するもので、利用中の、利用したことのあるすべての金融サービスの返済状況、取引状況、申込み状況などが記載されているものです。
この「個人信用情報」の情報に問題があるとブラックとして認識され、審査に通らないのです。
審査に通してはいけない人のリストがあるのではなく
個人信用情報の中で問題がある方がブラックとして審査に通らない
ということになります。
個人信用情報でブラックになる方とは?
1.過去に債務整理や自己破産をした方
債務整理や自己破産というのは、利用した方にとっては借金が減る、もしくは借金がゼロになるメリットのある手段なのですが、お金を貸している債権者の側にとってみると、お金が返ってこない迷惑な手段ということになります。
とくに自己破産などは裁判所が行う公的なものなので、対抗手段もとくになく、お金を貸した側は泣き寝入りするしかないのです。
結果として、過去に債務整理や自己破産をした方は同じことを再び行う可能性があるとして、住宅ローン審査ではブラックリスト扱いになり、審査に通らなくなってしまうのです。
2.代位弁済(保証履行)が行われた方
代位弁済というのは、一定期間返済を滞納した場合に、金融機関に保証会社が代わりに残債を支払うことを言います。代位弁済というのは、保証会社と金融機関との契約によって違うのですが、61日以上の返済遅延などで行われることが多くなっています。
例えば、銀行カードローンを利用していて、61日以上返済を遅延してしまい、代位弁済が行われ保証会社に債権が移った過去がある
という場合には、また、同じような返済遅延の発生、代位弁済の発生が行われる可能性が高いとして、住宅ローン審査ではブラックリスト扱いになり、審査に通らなくなってしまうのです。
3.返済遅延の回数が多い方
個人信用情報では、直近2年分の返済状況が記録されています。
○:請求を受けた金額全額またはそれ以上の入金があった
△:請求を受けた金額の一部の入金があった
×:請求を受けた金額の入金がなかった
P :請求を受けた金額について、事情により入金がなかった
– :請求がなかった
というような除法が最大で24か月分記録されているのです。目安としては年に2回以上この返済遅延があるとブラックとみなされることが多いようです。
返済遅延が多ければ、同じように返済遅延を繰り返す可能性が高いとして、住宅ローン審査ではブラックリスト扱いになり、審査に通らなくなってしまうのです。
4.強制回収が行われた方
何らかのご事情のために、金融機関等がお借入残金の強制回収手段を講じ、またはお取引を解約したこ
とを示します。
他の金融機関が強制回収手段を講じるということは、それだけ問題がある融資先ということになるため、住宅ローン審査ではブラックリスト扱いになり、審査に通らなくなってしまうのです。
まとめ
基本的には、お金を返済しない状態「延滞、滞納、破産」を起こした過去がある場合には、ブラックリスト扱いになり、住宅ローン審査に通らなくなると考えて良いでしょう。
年に1回程度の数日の返済遅延であれば、入金忘れなどのミスと判断されブラックリスト扱いにはなりませんが、それ以外の返済遅延の場合はブラックリスト扱いになってしまう可能性が高いのです。
ブラックリスト扱いになってしまえば、どの銀行やノンバンクでも、住宅ローン審査に通る可能性は極端にすくなくなってしまうのです。
基本的に銀行やノンバンクなどの金融機関は、住宅ローン審査の際に同じ個人信用情報を照会しているので、判断もほぼ同じだからです。厳密に言えば、銀行と保証会社では利用している信用情報機関が全国銀行個人信用情報センター「KSC」と「CIC」で違うのですが、内容はCRIN(クリン)というネットワークで情報の相互交換が行われているので大差はないのです。
住宅ローンに限らず、ローンサービスやクレジットカードなどを利用するときは返済遅延をしないように心がけておくことが重要なのです。
一度ブラックリストに入ったら、永久に住宅ローン審査には通らないのか?
そうではありません。
というのも、前述した個人信用情報には情報の保有期間というものがあります。
つまり、一定期間経過後には情報がなくなってしまうので、住宅ローンの審査担当者が個人信用情報を照会しても、何も出てこなくなるのです。
こういう状況になれば、普通に住宅ローン審査は通ることになります。(他の項目で審査に落ちる可能性はあります。)
例えば、全国銀行個人信用情報センター「KSC」の場合
ローンやクレジットカード等の契約内容とその返済状況(入金の有無、延滞・代位弁済・強制回収手続等の事実を含む)の履歴
契約期間中および契約終了日(完済されていない場合は完済日)から5年を超えない期間
となっているため、5年経過すれば返済状況などの履歴は抹消されるのです。
個人信用情報から情報が消えるまで待つというのが、ブラックリスト入りしてしまった方の住宅ローン審査対策なのです。