目次
住宅ローンではまず借入期間を決める必要があります。しかし、はじめて住宅ローンを借りる方がほとんどですので、何年借りるのが適性値なのか?判断しかねる方も少なくありません。今回は「住宅ローンの借入期間の平均値」について、実際に融資を行っている民間銀行308社に行ったアンケート結果を紹介します。
住宅ローンの借入期間の平均値
出典:住宅金融支援機構 調査部
調査データ情報
- 調査時期:2015年9月~10月
- 調査対象:住宅ローンを取り扱う銀行に対するアンケート
- 調査対象件数:308社
- 調査主体:住宅金融支援機構
結果サマリー
住宅ローンの平均借入期間は25.7年
最も多い借入年数25年~30年
住宅ローンの完済までの平均経過期間は14.4年
最も多い完済までの平均経過期間は10年以下
住宅ローンの比較検討に生かせるポイント
住宅ローンを借りるときの目安は25年の借入
住宅ローンではほとんどの銀行で最長35年のローンを借りることができます。
しかし、
- 30歳で借りて35年ローンなら完済時年齢は65歳
- 35歳で借りて35年ローンなら完済時年齢は70歳
- 40歳で借りて35年ローンなら完済時年齢は75歳
となると定年になってからも返済をし続けなければなりません。
「定年までに完済しておきたい。」と思う方が多い為、25年~30年で返済期間を設定し、60歳までには完済を目指すという方が多いようです。
完済までの平均期間と借入期間が違うのはなぜ?
- 借入期間 → 住宅ローン契約時に決める返済期間のこと
- 完済までの期間 → その銀行の住宅ローンを完済するまでの期間のこと
です。
- 住宅ローンの平均借入期間は25.7年
- 住宅ローンの完済までの平均経過期間は14.4年
と、完済までの平均経過期間が短くなってしまうのは、借り換えの場合もその銀行の住宅ローンでは「完済」扱いになるからです。
つまり、ほとんどの方が借り換えをしていて、平均経過期間は14.4年で借り換えをするということを意味しているのです。
実際に、借入期間で一番多かった25年~30年(44.0%)は、完済までの期間で見ると25年~30年(5.4%)と約8分の1になってしまっているのです。
8人中7人は借り換えをして、残りの1人だけがはじめに借りた銀行で完済まで返済し続けるということを意味します。
逆に言えば
ほとんどの方は約14年が経過したタイミングで借り換えを実行する
となります。
また、住宅ローンの完済までの平均経過期間で10年以下の方が一番多く、34.5%を占めます。
借り換えのするしないは別として10年以内に一度は借り換えを検討すべき
と言えるのです。
まとめ
住宅ローンの借入期間は25年ぐらいを目安に設定すると良いでしょう。完済時年齢を定年までと設定することが検討する形がおすすめです。
また、このアンケート結果を見てもわかる通りで、一つの銀行で新規借り入れから完済まで完結する方はほとんどいません。住宅ローンを借りていても、定期的に借り換えを検討することが重要ということが読み取れます。