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住宅購入を検討するときにまず買う物件の種別を決めなければなりません。マンションにするのか?戸建にするのか?中古物件にするのか?等です。物件選びをするときに他の人が選んでいる物件種別を見るのも一つの方法です。今回は年収別の購入物件の比率の調査データを紹介します。
年収別の購入物件の比率(フラット35利用者データ)
出典:住宅金融支援機構 調査部
調査データ情報
- 調査時期:2015年4月-2016年3月
- 調査対象件数:75,462件
- 調査主体:住宅金融支援機構
結果サマリー
400万円未満で一番多いのは「中古戸建」
400万円~600万円未満で「土地付き注文住宅」
600万円~800万円未満で「新築マンション」
800万円~1000万円未満で「土地付き注文住宅」
1000万円~1200万円未満で「新築マンション」
1200万円~で「新築マンション」
※上記のデータは物件ごとの年齢別構成比ですので、全体の構成比ではないことに注意が必要です。
住宅購入の検討に生かせるポイント
400万円以下の年収の方は中古物件を選ぶ方が多い
- 中古戸建を見ると42.6%が400万円以下で1位
- 中古マンションを見ると33.8%が400万円以下で1位
となっています。
当然、収入が少ない分、銀行から借りられる金額も少なくなってしまいますし、「将来返済が継続できるのか?」という視点からも、比較的お手ごろな価格設定の中古物件を選ぶ方が多いようです。
また、上記のデータは実際にフラット35で融資をしたデータですので、本当は新築マンションを買おうとしたけれども、年収倍率の問題で住宅ローン審査が通らず結果として中古物件になったという方も少なくないのではないでしょうか。
政府も中古住宅市場の流通量の増加を推しているので、今後も中古物件が増える可能性が高く、物件選びの考え方としては妥当な検討方法だと考えられます。
400万円~600万円未満は幅広い選択肢
400万円~600万円未満は、どの物件種別においても、30%~40%の構成比を締めています。やや「土地付き注文住宅」が多いものの、それほど物件種別ごとに偏りがないのです。
ということは、全国平均の年収である400万円~600万円未満のボリュームゾーンの方は、年収が○○万円だから、どの物件種別がおすすめということはなく、他の要素で物件選びをして構わないということです。
注文住宅であれば自由に設計できますし
新築マンションであれば都心でハイクラスの設備が利用できます
中古物件であれば返済負担が小さくなりますし
建売住宅であれば注文住宅よりは安く戸建てが購入できることになります。
選択肢が豊富なのが400万円~600万円未満の年収の方と言えます。
600万円以上の年収の方は新築マンションが多い
高年収の方は、元々都心の企業に勤めている方が多く、購入する物件としても都心に住めて、通勤時間が短くなる新築マンションが多いようです。
「設備やセキュリティが最新」という理由もあるとは思いますが、仕事を重視するために都心住まいを選択する方が多いと推察されます。
1200万円以上の富裕層の方の構成比も、新築マンションが他と2倍以上の差をつけて圧倒しているのです。
年収が高い方ほど、仕事場から近い都心の分譲マンションというのも選択肢になるということです。
まとめ
年収別の物件種別を見ると
- 400万円未満の方 → 中古物件を重視
- 400万円~600万円未満の方 → どの物件種別を選んでも良い。別の要素で物件選びをすべき
- 600万円以上の方 → 新築マンションを重視
という傾向があるようです。
このデータはフラット35が実際に融資をした物件種別ですから、上記のような傾向で物件選びをすると住宅ローン審査に通る可能性も高いとも考えられます。