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住宅ローンの当初固定金利は、変動金利や全期間固定金利と違って、当初固定金利の中でもどの当初期間の住宅ローンを選ぶか?で金利や低金利の銀行も変わってくるのです。
では、住宅ローンの当初固定金利を選んでいる人はどの期間の当初固定金利を選んでいるのでしょうか?ここでは当初固定金利の人気の期間を解説します。
住宅ローン当初固定金利を選んだ人の構成比
金利タイプ | 2013年7月~2015年2月 | 当初固定金利 | |
---|---|---|---|
変動金利 | 40.70% | – | |
当初固定金利 | 2年 | 1.09% | 3.5% |
3年 | 3.75% | 12.0% | |
5年 | 6.85% | 21.9% | |
その他10年未満 | 2.40% | 7.7% | |
10年 | 13.91% | 44.5% | |
10年超 | 3.28% | 10.5% | |
計 | 31.27% | 100.0% | |
全期間固定金r | 28.03% | – |
出典:住宅金融支援機構「民間住宅ローン利用者の実態調査」
調査件数:472件
調査日:2015年2月13日~2月18日
1位:当初10年固定金利:44.5%
半数近くの方が選ぶのが当初10年固定金利です。理由は簡単で、大手都市銀行(メガバンク)を中心に力を入れているのが当初10年固定金利だからです。
ネット銀行は変動金利の低金利推しで、住宅ローン市場の顧客を取りに来ているのですが、ネット銀行におされているメガバンクは当初10年固定金利に力を入れています。
銀行が住宅ローンで力を入れるということは、単純に低金利に設定するということなので、各銀行とも「当初10年固定金利」を特別優遇金利で低金利にしているところが多いのです。
そのため、当初固定金利の中から一番条件の良い金利の期間を選択したら、当初10年固定金利だったという方が少なくないはずです。
当初固定金利で住宅ローンを比較するのであれば、まずは当初10年固定金利に注目しましょう。
2位:当初5年固定金利:21.9%
約2割の方が当初5年固定金利を選択しています。当初5年固定金利になると変動金利とほぼ同じぐらいの金利設定で提供しているものが増えてきます。
直近の5年間であれば金利上昇のリスクはそれほど大きくないため、銀行も低金利を設定しやすいのです。
利用者からすると「変動金利と同じ金利で5年間固定金利なら、そっちの方がお得なのでは?」と選んでしまう人が多いようです。
しかし、これには落とし穴があり、金利上昇のリスクが大きくなる6年目以降からははじめから変動金利を選んでいた人よりも、高い金利の変動金利になってしまうのです。5年の安心のために6年目以降の返済条件が悪化してしまうため、おすすめできる金利タイプではありません。
3位:当初3年固定金利:12.0%
当初5年よりも短い当初3年固定金利です。当初3年固定金利になると変動金利よりも低金利にせっていされている住宅ローンもあるぐらいの低金利で住宅ローンを借りることが可能です。
これを選択した多くの方は「一番金利が低金利のプランだから。」という方が多いのではないでしょうか。
こちらも前述した当初5年固定金利と同じ落とし穴があり、4年目以降は条件が悪い変動金利になってしまうのです。表示されている見た目の金利はたしかに一番低金利かも知れませんが、おすすめできる金利タイプではありません。
4位:10年超の当初固定金利:10.5%
10年を超える当初固定金利というのは、当初15年固定金利か当初20年固定金利というものになるはずです。
この場合、全期間固定金利の金利とそれほど大きな違いが出てこないので、当初固定金利を選ぶ必要性が少なくなります。15年を超える当初固定金利を選ぶのであれば、全期間固定金利を選んだ方が良いでしょう。
まとめ
当初固定金利で一番人気は当初10年固定金利
という結果になっています。
また、当初3年、当初5年という金利タイプの場合は、当初期間の金利はたしかに低金利なのですが、当初期間を超えるとはじめから変動金利を選んだ人よりも条件の悪い変動金利になってしまうので、返済負担の上昇が大きくなってしまいます。
また、当初期間は金利上昇リスクが回避できるといっても、今から3年後、5年後、と近い将来は金利上昇の可能性が少ないので、メリットも大きくないのです。
当初固定金利タイプを選ぶのであれば、金利が優遇されている10年を選ぶか?それよりも短いのであれば変動金利、それよりも長いのであれば全期間固定金利を選択することをおすすめします。