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銀行は「住宅ローン」の販売に力を入れています。しかし、ネットや窓口など幅広い申込み先がありますが、住宅ローンはどこから申込むべきなのか?分からない方も多いと思います。今回は「銀行が住宅ローン販売で重視する販売方法」について、実際に融資を行っている民間銀行308社に行ったアンケート結果を紹介します。
銀行が住宅ローン販売で重視する販売方法
出典:住宅金融支援機構 調査部
調査データ情報
- 調査時期:2015年9月~10月
- 調査対象:住宅ローンを取り扱う銀行に対するアンケート
- 調査対象件数:308社
- 調査主体:住宅金融支援機構
結果サマリー
1位は「住宅事業者ルート」で81.6%
2位は「窓口での個別対応」で69.7%
3位は「取引企業の職域ルート」で68.1%
「インターネットの活用」は16.8%
昨年対比で上昇しているのは「取引企業の職域ルート」「インターネットの活用」
昨年対比で減少しているのは「窓口での個別対応」
住宅ローンの比較検討に生かせるポイント
「銀行が重視する販売方法」と「顧客がお得になる申込方法」は真逆になる!
このアンケートを見て・・・
「住宅事業者ルートがいいんだね。意外にインターネットじゃないんだ。」
と思った方は、大きな間違えです。
なぜなら、
「銀行が重視する販売方法」
→ 金利が高い住宅ローンでも売れる。銀行にとって利益の大きい販売方法
「顧客がお得になる申込方法」
→ 複数の住宅ローンを公平に比較し、一番有利な金利や諸費用の住宅ローンを見つけて申込める方法
「銀行が重視する販売方法」と「顧客がお得になる申込方法」は反対になるのです。
結果「インターネットの活用」は16.8%と「住宅事業者ルート」の5分の1に満たない割合になっているのです。
これを踏まえて、なぜ「住宅事業者ルート」が1位になるかというと・・・
なぜ「住宅事業者ルート」が1位なのか?
- 他の低金利のネット銀行の住宅ローンなどと比較されにくいから
- 物件購入で何度も対応してくれた不動産の営業マンの言葉はそのまま信頼されやすいから
- 「うちなら特別に付き合いがあるから低金利になりますよ。」という営業トークがささりやすいから
・・・
ということなのです。
このアンケートは民間銀行308社に行ったものであり、大部分が地方銀行や都市銀行です。ネット銀行は数社しかありません。
このアンケートの主体は「地方銀行や都市銀行」ですから
低金利のネット銀行と比較されるインターネットなどは販売方法としては重視できないのです。
結果、
他の住宅ローンと比較されない環境下で、高確率で販売してくれる「住宅事業者ルート」が重宝されるのは当然なのです。
住宅ローン利用者の目線で見てみると・・・
「住宅事業者ルート」で住宅ローンを決めると損をする可能性が高い
ということになります。
不動産業者の言うことを鵜呑みにして、住宅ローンを決めると、ネット銀行も含めた幅広い選択肢で住宅ローンのコスト負担を比較できていないからです。
大抵、不動産業者が提案する住宅ローンは、メガバンク2社、地方銀行2社の3社~5社程度の住宅ローンであり、ネット銀行の選択肢がないことが分かるかと思います。不動産業者は住宅ローンの専門家ではありませんから、販売手数料をくれる地方銀行や都市銀行の住宅ローンのみを提案しているに過ぎないのです。
「窓口での個別対応」「取引企業の職域ルート」も比較されない販売手法
同様に
- 2位の「窓口での個別対応」69.7% → 自分の銀行の行員が案内するので他社と比較されない
- 3位の「取引企業の職域ルート」68.1% → 取引企業の社員に案内するので他社と比較されない
と、公正な比較が発生しない販売手法を重視しているのです。
「インターネットの活用」と同様に比較される可能性がある「折込チラシ等によるエリア戦略」は18.4%しかないのです。
まとめ
このアンケートからわかることは
都市銀行や地方銀行は、金利や諸費用で比較すると勝てないネット銀行と比較されない販売手法を重視しているということです。
- 「住宅事業者ルート」
- 「窓口での個別対応」
- 「取引企業の職域ルート」
です。
住宅ローンの利用者がすべきことというのは、アンケートの回答割合が小さい(都市銀行や地方銀行が嫌がっている)
「インターネットの活用」で比較検討することです。
不動産業者から提案された住宅ローンの選択肢を外す必要はありませんので、それも含めて、ネット銀行などの低金利の住宅ローンと合わせて比較し、もっとも自分が望ましいと思う住宅ローンを選ぶべきなのです。
- 付き合いがあるから
- 信頼できそうだから
- 物件を決めるときに親身に対応してくれたから
・・・
不動産会社のおすすめしてくれる住宅ローンにしよう!
という、数百万円をドブに捨てる選択はおすすめできません。住宅ローンは能動的に自分で比較するべきなのです。