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住宅ローンの変動金利を徹底解説します。このページを見れば住宅ローンの変動金利がわかります。
住宅ローンの変動金利とは
住宅ローンの変動金利とは、金利タイプのひとつです。
「変動」という名前が示している通り、住宅ローンの金利が経済状況・市況によって変動するのです。
金利が変動するという借り手側にとってのデメリットがある分、はじめの状態では、他の当初固定金利や全期間固定金利と比較しても低金利で借りることができます。
住宅ローン変動金利は何に連動して変動するの?
「経済状況・市況によって変動する」って言われてもどうなると金利が上がるのかわからないんだけど・・・。
と思うのが普通です。これを解説するには銀行のビジネスモデルからお話しする必要があります。
まず銀行というのは安い金利でお金を調達して、高い金利でお金を貸して、その利ザヤで儲けるのが基本的なビジネスモデルです。
では、銀行が住宅ローン用の資金を調達するときに一番頼りにしているのはどこでしょうか?
これは日銀なのです。「銀行の銀行」と呼ばれる日銀は一般の方にお金を貸したりはしません。お金を貸すのは銀行に対して行うのです。
日銀から借りたお金の利息に「利ザヤ」分をプラスして住宅ローン利用者に提供するのが銀行の住宅ローンに関するビジネスモデルのざっくりした全体像です。
変動金利というのは、日銀から民間銀行がお金を借りるときの金利に左右されるということなのです。
日銀から民間銀行がお金を借りるときの金利というのは「政策金利」と呼ばれるもので、「政策金利」は景気によって左右されます。
景気が悪いときは経済活動を活発化させるために、低金利で銀行が企業に融資ができる環境を作る必要があり、日銀としては政策金利を引き下げる必要に迫られます。
ちなみに2015年現在ではゼロ金利政策という政策が続いていて金利は0.1%前後の低金利になっているのです。そのため、住宅ローンの変動金利は史上例のない低金利常態が続いているのです。
逆に景気が好景気になるとバブルになることを抑制するために日銀は政策金利を引き上げることになります。
こうなると住宅ローンの変動金利も上昇するのです。1990年台のバブル期では、住宅ローンの変動金利は4.0%~7.0%の金利といまでは考えられない高金利だったのです。
変動金利の金利は
- 好景気 → 政策金利上昇 → 変動金利上昇
- 不景気 → 政策金利下降 → 変動金利下降
という仕組みになっているのです。
住宅ローンの変動金利はいつ変動するの?
住宅ローンの変動金利が変動するタイミングは、決まっています。
金利は4月、10月という形で毎年6か月ごとに見直されることになります。
基準の金利自体は毎月変動するのですが、変動金利で住宅ローンを借りた場合に金利が見直されるのは半年ごとになるということです。
ちなみに変動金利の金利は見直されても、毎月の返済額は5年ごとにしか変更されません。また、そのときも今までの返済額に対して最高1.25倍までしか設定できないルールがあるのです。
このルールは急激に金利が上昇しても、返済額が急上昇しないというメリットの側面もありますが、金利が急上昇した場合には利息分にも返済額が足らない「未払い利息」が発生する状態を生みかねないので注意が必要なのです。
住宅ローンの変動金利のメリット
メリット | ・はじめに設定されている金利が低い ・景気が悪いままであれば返済総額は一番安くなる金利タイプ |
住宅ローンの変動金利のデメリット
デメリット | ・景気が良くなると金利が上昇し返済額が増えてしまう ・返済額が景気に左右されるため返済計画が立てにくい |
住宅ローンの変動金利がおすすめの方
おすすめの方 | ・景気が良くならないと考える方 ・返済に余裕がある方 ・短期間での完済を検討している方 ・繰り上げ返済を活用する予定の方 ・ネット銀行の住宅ローンを希望する方 |
住宅ローンの変動金利を選ぶ際に注意すべきポイント
できるだけ金利上昇リスクを抑えること
変動金利というのは金利が低金利に設定されている分、金利上昇してしまった場合に返済額が上昇してしまうリスクを内包している金利タイプです。
長期間の返済になれば、景気が好景気と不景気を行ったり来たりすることから考えても、必ず上昇局面にあたってしまうはずなのです。
住宅ローンの返済期間は35年と長期間にわたるケースが少なくないため、好景気になる前にできるだけ繰り上げ返済で「元本を減らしておく」「返済期間を短縮する」ことができれば、金利上昇による返済額上昇の額も少額で抑えられることになるのです。
これは早ければ早いほど効果が高いと言えます。
重視すべきなのは、繰り上げ返済による返済期間の短縮なのです。