note128_128住宅ローン金利推移・今後の金利予想・業界レポートです。2015年9月の住宅ローン金利推移、今後の金利がどうなるのかの予測、不動産業界・住宅ローン業界の最新動向、住宅ローン選びに影響する経済ニュースなどをまとめてレポートしています。住宅ローンを比較検討する上での参考にしてください。

2015年9月の住宅ローン金利推移

平均金利推移

年月変動金利当初10年固定金利フラット35金利
2014年9月0.763%1.382%1.680%
2014年10月0.782%1.407%1.650%
2014年11月0.782%1.374%1.610%
2014年12月0.782%1.372%1.560%
2015年1月0.768%1.277%1.470%
2015年2月0.768%1.223%1.370%
2015年3月0.795%1.286%1.470%
2015年4月0.782%1.298%1.540%
2015年5月0.782%1.277%1.460%
2015年6月0.782%1.326%1.540%
2015年7月0.782%1.370%1.610%
2015年8月0.782%1.329%1.580%
2015年9月0.777%1.279%1.540%

変動金利:0.777%
前月対比:-0.005%
前年同月対比:0.014%

当初10年固定金利:1.279%
前月対比:-0.005%
前年同月対比:-0.102%

フラット35金利:1.540%
前月対比:-0.040%
前年同月対比:-0.140%

現状

中国株の急落を発端にした世界同時株安の影響があり、安全な投資先である日本国債に資本が流れたことが影響し、国債金利が2015年8月1日0.41%から2015年9月1日0.385%と先月に引き続いて、さらに低下しました。国債は買いが増えると金利が下がる仕組みになっているためです。

結果として、変動金利も、当初10年固定金利も、-0.005%軒並み金利が低下したということになります。当然、フラット35も同様に金利が低下しています。

今後の金利予想

世界同時株安の状況がどこまで続くのか?が大きなポイントとなっています。中国経済の減速懸念というのは、そう簡単に払しょくできるものではないと考えられるため、安全な投資先としての国債の人気は継続することが予想されます。現段階でもこれ以上下がりようがない低金利なので、これ以上金利が下がるということも考えにくいのですが、この低金利の水準が続くことが予測されます。

2015年9月発表の物件価格推移(2015年7月の統計)

マンション価格平均

年月マンション戸建て
2014/72625万円3200万円
2014/82819万円3200万円
2014/92750万円3236万円
2014/102812万円3215万円
2014/112808万円3226万円
2014/122847万円3233万円
2015/12798万円3363万円
2015/22926万円3390万円
2015/32923万円3259万円
2015/42828万円3248万円
2015/52887万円3305万円
2015/62914万円3247万円
2015/72868万円3217万円

マンション価格:2,868万円
前月対比:-0.66%
前年同月対比:4.36%

戸建て価格:3,217万円
前月対比:-2.74%
前年同月対比:0.40%

現状

物件価格というのは、3月・9月という人が動く時期に繁忙期を迎えるため、このタイミングで一番価格が高くなるのです。逆に言えば、6~8月、12~1月などは売れにくく比較的価格が落ちる時期なのです。

2015年7月のデータでも、前月対比で下がり傾向というのが現状です。しかしながら、前年同月対比でみると、マンション価格は4%以上も増加していることからすると、インフレ誘導・円安の影響しているのは間違えありません。

今後の物件価格予想

9月に入り、1年間の統計でいえば物件価格はやや上昇するはずです。また、インフレ誘導・円安の影響が弱まってはいるものの、政府や日銀の買いオペはしばらくは継続される見通しなので、不動産価格は全体的にはゆるやかに上昇することが予測されます。

2015年9月の民間銀行最新ニュース

住信SBIネット銀行がフラット35の取り扱いを開始

住信SBIネット銀行はネット銀行の代表格で今までは変動金利を徹底的に推して取扱高を2兆4000億円まで引き上げてきたネット銀行です。

フラット35は金利はどこで加入しても同じなので、事務手数料が安い楽天銀行フラット35の方が減だ界ではお得ですが、ネット銀行が続々とフラット35に参入しているという背景が金利上昇リスクを懸念して全期間固定金利を検討する層が増えてきていることの裏付けでもあるのです。

他のネット銀行も、追従していくことが予測されます。

2015年9月の住宅ローン関連ニュース

長期国債金利が3カ月ぶりの低水準

2015年 09月 01日  終値: 0.385%
2015年 08月 01日  終値: 0.410%
2014年 09月 01日  終値: 0.540%

と前年同月比で見ても、前月対比で見ても、国債金利の低下が進んでいる状態です。これは世界同時株安により、株式市場のリスクが高まり、投資家の資本が中国や株式市場全体から、国債に流れていることを意味します。国債が多く買われたことで金利が低金利になっているのです。世界同時株安が続ければこの状態が続くことが予想されます。

住宅ローン融資10%増加

銀行の住宅ローン融資が4月~6月の数字で新規貸出額は前年同期比10%増の3兆691億円と1年3か月ぶりに前年同期比を上回ったことがわかりました。2014年4月の消費税増税の影響による住宅需要の落ち込みがやや収まったというのが現状のようです。ただし、前年同期比の比較している前年は消費増税後の底の状態を意味しているので、消費税増税前に戻らなければ大きな回復とは言えないでしょう。

新設住宅着工は5カ月連続増加

2015年7月

新築住宅着工:7万8263戸(前年同月比:7.4%増)

持ち家:2万5396戸(前年同月比:8.0%増)
貸家:3万3977戸(前年同月比:18.7%増)
分譲住宅:1万8239戸(前年同月比:9.0%減)

全体では、消費税増税による住宅需要の悪化から、回復していることが読み取れます。5カ月連続の昨年同月対比の増加となっているからです。国土交通省も「消費増税前の駆け込み需要の反動減による影響が薄れ、持ち直している」と話しています。

分譲住宅に関しては大規模マンションの着工が少なかったために大幅減となっていますが、これは一時的なものと考えられます。

2015年9月の住宅購入者へのアドバイス

住宅購入のタイミング:良い

世界同時株安という経済的な要因によって、金利も低金利、物件価格も低下傾向であるため、住宅購入をするタイミングとしては全く問題ないと言って良いでしょう。消費増税前に購入したいのであれば、ここ1ヶ月~3ヶ月で購入を検討するのがおすすめです。

住宅ローン選びの注意点

1年、2年の短期的なスパンで見れば金利が上昇するというリスクは少ないはずです。ただし、3年を超えるスパンで見た場合には、日本株の上昇、円安誘導などで企業の景気が良くなり、物価が高くなるインフレになる可能性があります。インフレ・好景気になれば給料も上がりますが金利も上がるため、変動金利を選ぶ場合でも金利上昇時の対策は十分に考えておく必要があります。