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住宅ローンの借り方には「ペアローン」というものがあります。ペアローンを活用することで住宅ローン控除・住宅ローン減税を夫婦で受けることが可能です。
ペアローンとは？
ペアローンとは、一定の収入がある夫婦（同居親族）が、それぞれで住宅ローンを借りて、お互いに不動産の持分を持つこと
を言います。
3000万円の不動産物件を購入する際に
- 夫：1500万円
- 妻：1500万円
という形で、夫婦ともに債務者となって住宅ローンを借りることをペアローンと言います。物件の持分も、この比率に応じて分けられます。
※物件持分と住宅ローン借入の持分比率が異なると、どちらかからの「贈与」と判断されてしまうため、贈与税が発生してしまうリスクがあるのです。
ペアローンを活用すると住宅ローン控除・住宅ローン減税が夫婦ともに受けられる
ペアローンは夫婦どちらも、住宅ローンの債務者になるため
どちらも「住宅ローン控除・住宅ローン減税」の対象者となります。
夫婦共働きの世帯の場合、両者の所得税・住民税から減税がうけられることになるのです。
夫婦の年収によっては、ペアローンで両者が「住宅ローン控除・住宅ローン減税」を受けた方がお得になる可能性があるのです。
シミュレーションしてみます。
ペアローン活用による住宅ローン控除・住宅ローン減税シミュレーション
- 夫の年収：300万円
- 妻の年収：300万円
- 住宅ローン借入額：4000万円
ペアローンを利用しない場合
夫が4000万円の借入
所得税：77,000円
住民税：161,500円
住宅ローン減税：上限40万円（住民税は97,500円まで）
所得税：77,000円 → 0円
住民税：161,500円 → 64,000円
減税幅：174,500円
余り（使いきれなかった減税分）：225,500円
妻の収入に対する減税：0円
22万5500円分も収入が多ければ住宅ローン控除・住宅ローン減税が受けられたのに受けられていない状態になります。
ペアローンを利用する場合
夫が2000万円の借入
妻が2000万円の借入
両者の税金
所得税：77,000円
住民税：161,500円
両者の住宅ローン減税：上限20万円（住民税は97,500円まで）
所得税：77,000円 → 0円
住民税：161,500円 → 64,000円
減税幅：174,500円 × 2人
余り（使いきれなかった減税分）：51,000円
夫婦ともに住宅ローン減税を受けられることになるので、一人で借りた場合と比較して、年間174,500円も税金がお得になるのです。これが10年続くので、約150万円ほどの差が出てしまうのです。
どういうケースでペアローンがお得になるのか？
- 夫婦共働きの世帯
- 両者の年収が200万円以上
- 住宅ローン控除・住宅ローン減税が夫だけでは使い切れない場合
が目安になります。
実際にどのくらい住宅ローン控除・住宅ローン減税の適用額が変わってくるのか？シミュレーションしてみることをおすすめします。
まとめ
ペアローンは夫婦が物件の持分を分けあって、それぞれが住宅ローンの契約者になる借り方です。どちらも債務者になるため、住宅ローン控除・住宅ローン減税の対象になり、夫婦共働きの世帯の場合には住宅ローン控除・住宅ローン減税の適用額が増える可能性が高いのです。
夫婦共働きの世帯で、両者の年収が200万円を超えている場合には検討する価値のある住宅ローンの借り方と言えるでしょう。
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